そばの栄養 そばの話








そぱが健康に良いことは昔から知られているが、近年、一般消費者の間でも食の健康や安全性に対する関心が高まり、そぱの持つ栄養的特徴が改めて注目される傾向にある。 そぱ粉が栄養的にすぐれているのは、ご飯などの主食と比べてエネルギーが同程度であるのに対し、ビタミンやミネラル、たんぱく質などの成分が豊富な点てある。 各種の栄養成分を個別に見てみると特にビタミンB1、ナイアシン、ルチン(ビタミンP)、食物繊維のヘミセルロースなどが豊富で注目される。たんぱく質も植物性食品の中ではアミノ酸のバランスが良く、そぱの栄養の特徴になっている。 また、そぱ粉はどの部分を使うかによって栄養成分が変わってくる。どの種類の粉でもエネルギーには違いがあまりないが、内層粉、中層粉、表層部分を含んだ全層粉となるに従って栄養成分の量が増える傾向にある。 つまり、そばの実には外側になるほど有効な成分が多く含まれているといえる。  一般的に植物性の食物は、周囲の環境から身を守ろうとするために、皮などの外側の部分が固くなり、色も濃くなるため、その部分にさまざまな栄養成分が集中する傾向がある。この点はそぱについてもあてはまるため、実の中心部の、白い柔らかい部分だけの「さらしな粉」よりも、実を丸ごと挽いたもののほうが栄養成分は豊富なのである。 栄養の面だけでいうなら、いわゆる田舎そぱのほうがすぐれているといえよう。
旭屋出版 『繁盛店になる本』から




そぱはタデ科ソバ属の1年草で、原産地は中国・雲南省、四川省のあたりといわれている。広くユーラシア大陸全般で食されており、日本でも古くから栽培されている。『続日本紀』にも救荒作物としてそぱの栽培を促したという記録が残っている。 現在、国内でのそば粉の流通量の8割以上を外国からの輸入物で占める。そのまた8割が中国産である(東北部、内モンゴルなど)。このほかアメリカ・カナダからの輸入が残りの大部分を占めているが、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランドからも少量ながら輸入されている。 一方、国内では生産量が徐々に拡大する傾向にあり、95年以降は年間2万tを超えている。その産地のほとんどが北海道(旭川近辺)で、本州以南ではいずれも小規模に止まっている。そのなかで主な産地は青森、岩手、山形、福島、茨城、長野、福井、徳島、宮崎、鹿児島などである。







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いま注目されている、そばの機能性分「ルチン」とは何か?
 「ルチン」ば植物に含まれる色素成分・フラボノイドの一種で、毛細血管を強化して内出血を防ぐ働きがある。昔から、そばを食べていると脳溢血になりにくいといわれるが、ルチンは、そぱの最も特徴的な機能性(抗酸化物質)として知られている。 ルチンが発見されたのは1930年代。皮膚内や粘膜下などに出血を起こす紫斑病の治療に有効だったためビタミンPと呼ばれたが、欠乏症が見出されていないため、現在は独立したビタミンとは考えられておらず、ルチンという名称で統一されている。 ルチンの毛細血管強化作用については、おもしろい実験がある。餌にそばを与えたネズミと与えていないネズミに分けて、体毛を剃る。それぞれの皮膚に真空ポンプを当てて吸引してみたところ、そばを与えなかったネズミの皮膚には、ちょうどキスマークのような跡がついて、皮膚は紫色に変色した。毛細血管が切れた証拠である。 ところが、そばを食べさせていたネズミの皮膚はこの跡がほとんどつかなかった。毛細血管が強化されたことで、内出血しにくくなっていることが確認されたわけだ。最近の研究でば、血圧や血糖値の降下作用、膵臓(すいぞう)機能の活性化作用などがあることも報告されている。 また、ルチンには、ビタミンCと同時に摂取すると、毛細血管の強化作用がいっそう強められる性質がある。したがってそばを食べる時は、ビタミンCを多く含む野菜や果物をー緒にとるとよい。種ものに青味野菜を添えるのは、ビタミンなどの栄養素だけでなく、ルチンの効率的な活用という意味でも理にかなっているし、おろしそばや、野菜をたっぷり使ったサラダなどは理想的なメニューといえる。 ところで、ソパのルチンの含有量は、品種や栽培条件などの違いで変わることが分かっているが、これにはソバが成長する際の日照量が大きく関係しているようだ。 たとえば、日照時間の長い時期に栽培された夏ソバのほうが、秋ソバに比べてルチン含量が多い傾向にある。また、栽培条件でば、栽培地の日照量が問題になり、南方のソバのほうが北方のソバよりも含量が多い傾向が認められるという。 ルチンと日照量の関係については、ルチンはソバにとって「日傘」としての役割を担っていると考えると分かりやすい。 よく知られているように、太陽光に含まれる紫外線は日焼けを起こし、皮膚ガンの原因にもなる。最近は、大気中のオゾン層が破壊されて紫外線量が増えていることが大きな環境問題になっているが、実は植物も紫外線を嫌うのである。 人間だけでなく、動物は本能的に強い太陽光を避けることを知っているとされる。しかし、植物は紫外線の害を避けるために日陰に移動することはできない。そのため植物は、「日傘」に代わるものとして、それぞれ特有の防御物質を作り出す。ソバの場合は、ルチンが防御物質に当たる。 実際、国内産(北海道産)と外国産の玄ソバでルチン含有量を比較したところ、ブラジル産、国内産、カナダ産、中国産の順で含有量が多かった。そして、各産地の日照量を調べると、多い順にブラジル、北海道、カナダ(マニトバ)、中国(雲南)となり、日照量とルチン含有量との相関が明らかになったという。 このようにルチンは、紫外線の害から身を守るための成分だから、太陽光にさらされる殼に近い部分、つまりソバの実の外層部分に多く含まれている。 したがって、一般にそぱ粉100gにはルチンが15mg程度含まれているとされるが、粉の種類によって含有量が違ってくる。最も多く含まれるのは甘皮(種皮)部分まで挽き込む三番粉(表層粉)で、中心部の胚乳か主体の一番粉(内層粉)が最も少ない。もちろん、このような粉の取り分けを行わず、ソバの実を丸ごと挽いた「挽きぐるみ」の粉にも豊富に含まれている。 なお、従来、ルチンはその多くが茹でている間に茹で湯の中に溶け出してしまうため、そぱ湯を飲んだほうがよいといわれていたが、実際には数%程度しか溶出しないことが分かっている。





人間の食生活が豊かになると、穀物を食用とする場合には食材の点からも精製した胚乳部を利用する事が多くなった。玄米などは種皮である糠を、取った白米は非常に食味が良い、ところが白米にすると種皮とともに胚芽も除去されてしまう。種皮や胚芽は栄養成分が豊富であるため、白米にすると栄養価値が落落る白米の多食によるビタミンB1の欠乏を招くことがある。 白米に対し、そぱ粉は胚乳部だけを食用とするのではなく、栄養成分の特に多い胚芽部は、ほとんど全部を食用としているし、そぱ粉の種類によっては、胚芽部とともに栄養成分の多い種皮部も食用としている。そして、そぱの胚芽、種皮などはそば粉の風味成分として重要な役割をしているこの点からも種子の大部分を食用しているそば粉は、健康的な食品と言えよう。 アジアの広い地域で栽培されているそぱは、昔、金細工の金粉を集めるため使われた事から、福を寄せる、と言う事で、多くの人々に食されてきた。また、我国では細く長く生きたいと言う庶民の願いが、年越しそぱの由来のひとつとして、日本人の食生活を支えてきた。実際に、そぱの成分のひとつであるルチンは、毛細血管を拡張し、高血圧による脳出血や、血管の損傷を防ぐのに役立つと言われている。したがって、この成分が不足すると、毛細血管が弱くなり、血液が血管外へ漏出しやすくなる。成人病予防のためにも欠かせない食品と言われるのもこのためである。しかし、ルチンは茹汁に溶け出してしまうので、そぱ湯も飲む事が大切である。飲む場合でも、つけ汁をたくさん入れて飲んだのでは、塩分も同時に取る事になるのて、ルチンの効果が相殺され、かえって血圧を上げてしまう事になりかねない。あまりつけ汁を入れずに、お茶がわりに飲む習慣をつけたいものである。 その他の成分でも、蛋白質をはじめ、代謝に欠かせないビタミンBI、B2、その他ナイアシン等のビタミン類や、現代人に不足の栄養素カルシウム、鉄、カリウム、等のミネラルも他の穀類に比べると多く含まれている。




そばは本当にダイエット食品なのか
本来ダイエット食品とは、病人の栄養調節や肥満防止のため栄養価、栄養素の種類を調整したもの。今は美容などのための低エネルギー食品をさす。その意味でそばは効果的なダイエット食品である。そば粉のエネルギーは100g辺り360Kcalで、そば1人前の量である。白米は340Kcal(茶碗1杯」)」、食パン260Kcal(1枚半)。カロリーに大差はないが白米、パンは栄養成分の組成に偏りがある。たんぱく質は、白米、小麦粉ともアミノ酸スコアが低く動物性たんぱく質を副食とする必要がある。ミネラル、ビタミンの補給も期待できない。対してそばはたんぱく質含有量が多いだけでなくアミノ酸スコアが非常に高い。しかも、ミネラル、ビタミンも程よく含みバランスの取れた食品である。また、そば粉には4〜7%の食物繊維も含まれ便秘予防にも効果がある。(「麺食のすすめ」より)



血管を丈夫に「ルチン」豊富な健康食、そばの芽
 昨年の秋、山形県村山市富並の親戚へ遊びに行った。田舎だけに広い土地を有している。店でタバコや塩の販売をしているが、その傍ら、かなりの田圃を持っていたが現在は店だけである。 この家の裏に畑があり自家用である。いろいろな野菜を作っているが、その中に「そぱ」があった、10Cm・15Cm位でカイワレの様であるが根元の方が赤い。そばのモヤシである。食事の時に茹でて削り鰹節と醤油をかけて食べたが、サッバリして美味しかった。たりなけれぱ畑でとってくれぱ済む。食事の度に食べた。 以前にも「そぱは健康食の優等生」だと書いたが、まさにその通りである。血管組織の劣化予防や血流改善に効果があるとされるポリフェノールの一種、″ルチン″を豊富に含み、お茶の約百倍あるとも言われているが、ただ水に溶けやすくゆでる際に流出しやすい性質がある。そぱの芽だと生で食べられるため効率よく摂取できるという次第。そぱの芽は別名「そぱもやし」とも呼ぱれるもの。外見はカイワレ大根に似ているが、先述の茎の部分が鮮やかなピンク色をしているのが大きな違いである。 熱を加えるといったん色が薄れるが、冷やすと再びピンクに戻る。サラダの彩りに飲食店などでも人気がある。そば屋でも大いにメニューに利用してほしいのだ。 辛みがなく味もクセもないのでどんな料理にも合う。畑で少し作っているので蕎麦に育てる為でなく、、あくまで野菜として食べているようだ。ちなみに本格的な蕎麦畑を見て廻ったが、一面に花が満開で見事な眺めであり豊作とのことであった。 この「そぱの芽」は、水耕栽培でも育ち、一年中出来るのでこの栽培は全国に広がってきたが、生産技術向上で日持ちが良く、大手スーパーの棚にも並ひ始めた。、 「そぱ」は荒池でもよく、大変強い作物でしかも栄養面に勝れており、「健康」が叫ばれている今日、最上の食べ物ではなかろうか。




そばの知識・そば粉の知識 そば粉の栄養に関する知識
アミノ酸バランスがよい
 アミノ酸はたんぱく質を構成する物質で、20種類ある。 たんぱく質はこのアミノ酸の組み合わせで構成されているが、食品によってたんぱく質を構成するアミノ酸の種類や量は異なる。 アミノ酸の中でも人間の体内で合成できないものを「必須アミノ酸」といい、9種類ある(イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン)。 この必須アミノ酸の種類や量が多いほどアミノ酸のバランスが良い食品ということになる。そぱには必須アミノ酸のうち「リジン」や「トリプトファン」などが豊富で、穀類の中でも、質の高いたんぱく質が摂取できる良品といえる。
そばに多いポリフェノール
そばは血液をさらさらにするという意味で、生活習慣病の予防にも効果があるといわれている。 その要因のひとつがポリフェノールだ。 ポリフェノールは植物性の食品特有のアクや色素成分のことで、ほとんどすべての植物性食品に存在している。ポリフェノールにも、さまざまな種類があり、そのなかには非常にすぐれた働きをするものもある。 ポリフェノール類のうち、そばに含まれているのは「ルチン」という成分で、「ビタミンP」の一種である。 ルチンは細胞と細胞をつなぐ結合組織である「コラーゲン」の生成にかかわっており、血管などを丈夫にしたり、肌をイキイキとさせるために欠かせない成分である。 そのため、ルチンが多く含まれた食品を食べると、毛細血管を残して、動脈硬化などの血管のトラブルを予防し、血圧を安定させる働きを持つ。
植物繊維ヘミセルロースが豊富
 植物の外皮などに多く含まれる食物繊維の一種に「ヘミセルロース」がある。そぱにもこの食物繊維が多量に含まれている。食物繊維には水に溶ける水溶性と、溶けない不溶性があり、ヘミセルロースは水に溶けない「不溶性食物繊維」である。 不溶性食物繊維は、胃や腸の中で比較的長時間滞在するという特徴があり、水分を吸収してくれるので、満腹感が得やすい。それだけ食べ過ぎを防ぎ、肥満防止につながるといわれている。 また、ふくれることで腸壁を剌激し、腸の蠕動運動を促すため、便秘を解消させたり、腸内にたまった有害物質を排泄する働きもある。しかも便の量が増え、排泄をスムーズにするというメリットもある。 また、そぱ粉に含まれるヘミセルロースには、腸からのコレステロールの吸収を阻害するという髪きがあるため、血中コレステロールを低下させる。